いよいよ平成28年度が始まりました。

今春もFIT制度はいろいろな変更があり、再生可能エネルギーに

かかわる方々は様々な影響を受けていらっしゃるのではないかと思います。

 

さて、今年はどんな動きになるとみなさんお考えですか?

私なりに考えてみましたが、一言でいうと

新しい動きが顕在化する一年になろうかと思います。

 

来年41日からの新認定制度スタートや

一括償却の税制面での優遇がひと段落したことなどを考え合わせると

様々な動きが出てくると予想されます。

 

来年41日で旧認定がすべて廃止されることになりますから、

せっかくの設備認定を何とか事業化しようという動きが激しくなるでしょう。

その中には、土地代をはじめ様々なコストが雪だるま状に膨れ上がった

いわゆる“にっちもさっちもいかない”案件が、

誰かが、あるいは関係者全員が思い切って損切することで

事業が動き出すケースもあり得ると思います。

むしろ、そうあるべき、そうなってもらいたいと願っています。

しかし、皆さんもご存じの通り、現実はそう簡単には参りません。

そうして来年4月を迎えるとき、どんなことになるのか…。

 

その一方で、一括償却を適用した物件を含め、稼働中の発電所、

いわゆる“中古物件”の売買が増えていくでしょう。

これは不動産市場を参考にすれば自明の理です。

 

そうするとどんなことがおこるでしょう?

私はやはり不動産市場を参考にしてみるとよいのではないかと思います。

 

当初は、様々な物件がそれぞれの尺度で評価され売買される、

あるいはそんな尺度さえなく売買されることもあるかもしれません。

まさに混沌とした市場です。

しかし、そうしたことはいつまでも続くとは思えませんし、

また続いてはいけないと思います。

 

では、その後はどうなっていく、あるいはなってほしいとお考えですか?

 

私はこうあってほしいと思うものがあります。

それはこんなものです。

 

    中古取引に一定のルールが設けられ、公正な市場となっていく
         ↓ 

    いい中古にするために適正に作り管理することが標準化する
         ↓ 

    その結果いい中古物件が増え、中古物件取引が活発化する
         ↓ 

    証券化が進み物件自体の売買は収束する
         ↓ 

   機関投資家(特に年金等)が大規模に参入する

 

そうなるとFIT制度による収益は広く国民が年金等として

享受できることになります。

 

市民も企業市民も、私たちみんな、

エネルギーを使う側の意識改革を進めていくことが

再生可能エネルギーをわが国に定着させるには必要です。

その一方で、その恩恵は広く私たちみんなが受けるべきです。


そんなシステムが出来上がるときが

持続可能な社会の入り口なのかもしれない

そんな風に思います。