【改正FIT法成立の陰にTPP法案あり】
今週、国会で改正FIT法(再エネ特措法)が成立しました。
審議時間の確保に苦慮していたところ、TPP法案の審議が中断したために、
図らずも同法案が順調に可決成立したようです。
そういった事情はさておき、今回の改正内容は太陽光発電に携わるすべての
方に関わるものといえます。
【認定廃止期限が休眠案件を活性化】
その中でも、太陽光発電所の建設や事業開発に携わる方々にとっては、来年
4月1日をもって旧認定を原則すべて廃止するという決定は衝撃的だったと
思います。
しかし、別の角度からとらえると、こうして期限が区切られたために、休眠
中の案件が動き出すきっかけができたともいえるのではないでしょうか。
もともと計画自体がムリだったものは別として、単純に資金調達がとん挫し
ているものもあれば、いわゆる転売を繰り返すことによってコストが増大し
事業性が失われたものなど様々なケースがあると思いますが、損切すれば
事業が進展する可能性を持っているものが数多くあると思います。
とはいえ、バブルの破たん処理を見てもわかるように、損切はわかっていて
もなかなかできることではありません。
しかし、今回の法改正で伝家の宝刀「認定廃止」が抜かれたことで、その
ハードルを飛び越える決断が進むと考えられます。
【点検・保守(保全)のガイドラインは年々強化される】
設備認定では、これまでも申請時に点検・保守(保全)体制について記載
することとなっていましたが、その審査を厳密化すると同時に、発電開始
してからの遵守状況の監視を強化し、違反者には認定取消を含む措置を
講じることになっています。
とはいえ、法案には細かい内容は書かれていませんから、具体的な内容は
ガイドライン等として発表されることになるでしょう。
そのガイドライン等の内容がどんなものになるのか、みなさんも注目され
ていることと思いますが、設備の認定要件として他法令の遵守が盛り込ま
れたことや昨年来多発している様々なトラブルを考えると、経済産業省や
資源エネルギー庁が非常に重要視していることが容易に推察されます。
想定されるのは、このガイドライン等は時間を経るにつれて厳しいものに
なっていくだろうということです。
このことが、保全に携わる事業者の技術やサービスの向上はもちろん、
ユーザー(設置者)からの信頼を高めていくことを期待しています。
【一般ユーザーにも分かりやすいシステムを】
ところで、前述のユーザーが大きく変貌していると思います。
FITの導入は太陽光発電設備の普及を一気に加速しましたが、特に注目
すべきは、住宅用(10kW未満)に加えて、いわゆる低圧(50kW未満)の産業用が
爆発的に増えたことです。
この結果、太陽光発電設備は一部の特定の人、いわゆるプロの投資家や
太陽光発電のプロだけが持つものではなく、広く一般的ないわゆる素人も
持つものになろうとしているといえます。
このことは、規制をはじめ太陽光発電に関する様々なことの在り方を
変えていくことになるでしょう。
私たち一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会は、太陽光発電の
普及をさらに進めるためにも、ユーザーにとってわかりやすく、適切に
保護され、透明性の高いシステムが必要だと考えています。
かつて不良住宅を買ってしまい泣き寝入りするしかなかった消費者に、
住宅瑕疵担保制度を設けることで、市場を健全で信頼できるものに
つくりかえたような取り組みが必要だと思います。
私たち一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会は、そうした
システムの基盤(インフラ)となる技術者養成に取り組んでいます。
ぜひ、ホームページをご覧ください。
[太陽光発電設備保全技術者養成講座]
http://m-ref.or.jp/course.html
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「二級太陽光発電設備保全技術者養成講座」
東京開催のお知らせ
[日 程] 2日間の講座となります。次の日程からお選びください。
① 平成28年6月21日(火)・22日(水)
② 平成28年7月21日(木)・22日(金)
【一日目】 13:20~17:30 【二日目】 9:00~17:00
[会 場] コンワビル(第一会議室)
東京都中央区築地1-12-22
[受講資格] 次のいずれかに該当する方。
・電気工事の知識経験を有する方
・建築工事の知識経験を有する方
・太陽光発電設備の知識経験を有する方
[合
格 者] 検定に合格されると認定技術者として登録され、以下の証書等が
交付されます。
・認定証
・資格者証(顔写真入りプラスティックカード)
[受
講 料] 54,000円(税込)
[定 員] 30名
[主 催] 一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会
[申込方法] 1.下記の当財団ホームページからお申し込みください。
http://m-ref.or.jp/tlc.html
2.お申込内容の確認メールが自動返信されますので、その内容に
従って受講料をお振り込みください。
3.受講料のお振込を確認後、受講資料一式を郵送します。
必要事項を記載・添付の上、受講当日にご持参ください。
以上
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