【M-REF ミニ講座】第4回「パワーコンディショナの不具合」
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第4回【M-REF ミニ講座】は、パワーコンディショナの不具合事例とその原因・対策について取り上げます。
【温度上昇出力抑制】
パワーコンディショナは、内部の温度が上昇すると自動的に出力抑制して内部温度を調整することで内部回路を保護します。
この状態が度々発生すると発電ロスにつながります。
その主な要因としては次のようなものがあげられます。
②
冷却ファンが停止している
③
パワーコンディショナ自体に直射日光があたっている
日常点検や定期点検で確認して、設置場所周辺の環境整備等の対策をしましょう。
【電圧上昇出力抑制】
パワーコンディショナには、系統側電圧が上昇するとパワーコンディショナ出力もそれに合わせて上昇させる機能があります。
ところが、電圧がパワーコンディショナの整定値に達するとそれ以上は上昇させることができなくなり、パワーコンディショナ側から送電できず売電ロスが生じてしまいます。
その主な要因としては次のようなものがあります。
①
電力消費の低下による系統側電圧の上昇
近隣に工場などがある場合、休日や昼休憩時間などに工場の設備等が休止することで電力消費が減少し、系統側の電圧が上昇することがあります。
この場合、整定値について電力会社と協議するか、トランスタップで引込電圧を下げてもらう必要があります。
②
パワーコンディショナから引込箇所までの間の電圧降下
パワーコンディショナから引込箇所までの距離が長い場合にみられます。
この場合、電圧降下を考慮したケーブル太さにする等の必要があります。
【パワーコンディショナの停止】
作業停電や落雷などで事故停電した場合は、自動復帰である場合を除き、パワーコンディショナを手動復帰する必要があります。
また、過電圧による基板損傷、ヒューズ断、素子焼き付き、塩害による内部回路ショート、パワーコンディショナ保護機能の動作による停止は、いずれもメーカーによる修理が必要となります。
いずれも、停止中は発電ロスとなるので早期発見が重要です。
【11月開講のご案内】
本財団では、こうした不具合事例とその対策はもちろんシステム設計や電気関連法令の基礎知識といった設備面だけでなく、これから法令遵守が厳しく求められる設置面(屋根や地盤等)に関する法令知識や違反事例等まで、発電所全体についての技術知識を習得していただける「二級太陽光発電設備保全技術者養成講座」を開催しています。
コストと効果のバランスが求められる保全業務に必要なオールラウンダーな技術者を養成することを目的とし、検定合格者には認定証等を発行しています。
11月も本講座を下記の通り開講します。
講座の様子をブログで紹介していますので是非ご覧ください。
[FIT法改正を受けた講座内容強化の紹介] http://m-ref.blog.jp/archives/5183285.html
講座ではFIT法改正や今後の国の政策動向についても取り上げ解説します。
次号もぜひご期待ください。
【「太陽光発電設備保全技術者養成講座」受講者募集中】
[太陽光発電設備保全技術者養成講座] http://m-ref.or.jp/course.html
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「二級太陽光発電設備保全技術者養成講座」
開催のお知らせ
[日 程] 2日間通しの講座となります。
【期日】 平成28年11月24日(木)・25日(金)
【時間】 一日目 13:20~17:30 二日目 9:00~17:00
[会 場] 東池袋センタービル1F i-Shop(セミナールーム)
東京都豊島区東池袋4-41-24
[受講資格] 次のいずれかに該当する方。
・電気工事の知識経験を有する方
・建築工事の知識経験を有する方
・太陽光発電設備の知識経験を有する方
[合 格 者] 検定に合格されると認定技術者として登録され、以下の証書等が交付されます。
・認定証
・資格者証(顔写真入りプラスティックカード)
[CPD認定]本講座は全建築系CPDの認定プログラムです。
対象となる方は資格者番号等をご持参いただければ、講座受付にてご登録(10単位)いただけます。
[受 講 料] 54,000円(税込)
(内訳:受講料・検定料 30,000円,登録料 20,000円)
[定 員] 20名
[主 催] 一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会
[申込方法] 1.下記の当財団ホームページからお申し込みください。
http://m-ref.or.jp/tlc.html
2.お申込内容の確認メールが自動返信されますので、その内容に従って
受講料をお振り込みください。
3.受講料のお振込を確認後、受講資料一式を郵送します。
必要事項を記載・添付の上、受講当日にご持参ください。
以上
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